淀みに浮かぶ泡沫は

大学院生の日常

日記

朝は案の定7時台に目が覚めた.玄関で母が人と話をしている声が聞こえてきて,それで祖母が亡くなったことを知った(母方の祖母である).リビングに置いてあった書類を見ると臨終は午前1時あたりだったらしく,起こしてもらって病院に向かえばよかったかな,とちょっと思った.一晩中起きているのは僕のコンディション的に厳しかっただろうし,途中で起きるのも難しそうだったので起こさなくていいと母には伝えていたが,祖母のためにも母のためにも起きて向かった方が良かったかもしれない.

そこから後のことはよく覚えていない.朝ご飯を食べて,忙しそうな母の代わりに昼食を作り,ほかの時間はTwitterを眺めてぼーっとしたり,先日知人が考えていた方程式の計算をしたりしていたと思う.行動を断片的には覚えているが,いつもより実感が薄い.

思えば祖母が施設に入った時点で,一旦お別れをしたつもりでいた.面会もできないところなので,次に会うのは病院あるいは葬儀場であることはわかっていた.夜に寝ることを選んだのも,すでに覚悟を決めていたからというのは一定の理由だと思う.ただ,どこかにいることともういないことは決定的に違うのだと,母も誰もいないリビングではたと気づいて,泣いた.

そんなわけで,当然といえば当然かもしれないが,家全体がどんよりしていた.平常運転だったのは認知症の(父方の)祖父くらいか.しばらくは家のことをいつも以上に手伝ったりする必要があるだろう.

それではまた.

 

2023年4月29日